「どれだけ必死に努力しても、全然成果が出ない…」「あれこれ行動しているのに、空回りしている気がする」
起業をしていたり、何か新しいことに挑戦したりしていると、そんな風に孤独で苦しい時期を経験することがあります。集客や仕事のために必死に動いているのに手応えがないと、「自分の努力が足りないのかな」と落ち込んでしまうものです。
でも、安心してください。
あなたが悪いのではありません。それはただ「人生サイクルの変わり目」にいるだけなのかもしれません。今日は、私自身の経験と、ある言葉から感じたことをお話ししたいと思います。
「七年一変」という言葉を知っていますか?
実は、あの幕末の偉人・勝海舟も、晩年にこんな言葉を遺しています。
「ワシはもと西洋人の言うた七年一変の説ネ。アレを信じているのだ。どうも七、八年ないし十年にして人心が一変するよ。」(『海舟座談』より)
海舟は、世の中の空気や人の心、そして自分の環境は「だいたい7〜10年」のサイクルでガラリと変わるものだ、と激動の半生から確信していました。
勝海舟といえば幕末のヒーローですが、20代の頃は極貧の中で誰にも認められず、ただひたすらにオランダ語の辞書を書き写すような「不遇の時代」を約7年間も過ごしています。しかし、何も変わらないように見えたある日、黒船来航という「時代の転換」が起き、彼は一気に歴史の表舞台へと引き上げられました。
もちろん、人生が必ず7年周期で変化するというわけではありません。ただ、振り返ってみると、
「あの頃が、自分にとっての転換期だったのかもしれない」
そう感じる出来事はありませんか?
この「7年周期の脱皮」と「在り方の変化」を、私自身も過去に身をもって体験したことがあります。
頑張っても、頑張っても、結果が出なかった頃
私は以前、学習塾を経営していました。近隣にはライバル塾も多く、当時の私は、「もっと生徒さんを増やさなければ」 と必死でした。
チラシを配り、広告を工夫し、あれこれ試してみる日々。それでも思うような結果にはつながりません。ライバル塾ばかりが気になり、「もっと頑張らなければ」「もっと何かしなければ」と焦る毎日でした。

そんな生活が続くうちに、私は「うちのような個人の塾は大手には敵わないのでは?」と思い始め、塾の運営に限界を感じ始めたのです。
「塾の限界」を感じて始めた、介護の現場での気づき
そこで私は、思い切って介護のパートの仕事を始めることにしました。塾とはまったく違う環境です。そこでは、スタッフ同士の人間関係や、高齢者の方々とのコミュニケーションなど、さまざまな難しさに直面しました。
人によって考え方も違えば、大切にしていることも違う。自分の思いが、必ずしも相手に伝わるわけではありません。
そんな中で、改めて大切にしたのが、以前から学んできた「アサーティブコミュニケーション」でした。
アサーティブとは、自分も相手も大切にするコミュニケーションのこと。相手を一方的に否定するのでもなく、自分の気持ちを押し殺すのでもなく、お互いを尊重しながら関わっていく。
私は、その姿勢を日々の仕事の中で実践するようになりました。

すると、不思議なことが起き始めたのです。
介護の仕事をしている間、以前のように積極的な宣伝活動をしていたわけではありません。それなのに、少しずつ生徒さんが増え始めたのです。
紹介で入会してくださる方が増えたり、近くの塾が閉じたり。「先生の塾がいいと聞きました」そう言って訪ねてくださる方もいらっしゃいました。以前のように必死に集客をしていた頃よりも、自然な流れで生徒さんが集まるようになっていきました。
もちろん、地域の環境やタイミングなど、、偶然が重なった部分もあったでしょう。でも私は、その頃から感じ始めたのです。
「もしかしたら、変わったのは環境ではなく、私自身だったのかもしれない」と。
介護の仕事を通して、人との向き合い方が変わり、アサーティブコミュニケーションを実践する中で、自分の在り方が少しずつ変わっていきました。その変化が、周りにも伝わっていたのかもしれません。
塾の生徒数は増え、私は介護の仕事を卒業し、再び塾に専念することになりました。
「七年一変」を思い出した、あの日
その頃、ふと昔聞いた「七年一変」という言葉を思い出しました。幕末の勝海舟は、人の心や世の中の流れは七〜十年ほどで大きく変わる、という考えを語っています。
私は、この言葉が正しいと証明したいわけではありません。
ただ、自分の人生を振り返ると、「あの出来事は一つの流れの中にあったのだ」と思える瞬間があります。焦っていた時間も、介護の仕事に就いたことも、アサーティブと再会したことも、そして塾が地域で信頼されるようになったことも。
振り返れば、すべてが一本の線でつながっていました。さらに思えば、その後約八年にわたり塾を続け、今年、その役目を終えて閉室しました。
人生には、一つの役割を終え、新しい役割へと向かう時期があるのかもしれません。
アサーションは、時代の波に乗る「心の軸」になる
今、思うような結果が出ずに、悩んだり苦しんだりしている方もいらっしゃるかもしれません。私自身、あの頃の経験から学んだことがあります。
それは、焦って目の前の結果ばかりを追いかけるのではなく、自分自身の考え方や、人との向き合い方を見つめ直すことの方が、ずっと大切だということです。
私にとって、その土台を整えるきっかけになったのが、アサーティブコミュニケーションでした。アサーティブとは、自分も相手も大切にするコミュニケーションのことです。自分の気持ちを大切にしながら、相手の気持ちや考えにも耳を傾ける。思い込みや決めつけで相手を見るのではなく、一人の人として尊重する。
そんな姿勢が、私の人との関わり方だけでなく、仕事や生き方にも影響を与えてくれました。
人生には、自分ではコントロールできない「流れ」があるのかもしれません。ですが、その流れが訪れたときにしっかり受け止められるよう、自分自身を育てることは、今日からでも始められます。
もし今、あなたが「何をやってもうまくいかない」と苦しんでいるのなら、それは、これまでのやり方や考え方を見直し、新しい自分の在り方へ脱皮する時期(冬の時期)」なのかもしれません。
成果が出ない焦りから無理に相手や環境をコントロールしようとすると、コミュニケーションは攻撃的になったり、逆に自分を押し殺して非主張的になったりしてしまいます。
そんな時こそ、試してほしいのがアサーティブコミュニケーションです。
- 自分を責めるのではなく、「今の自分の状態」を素直に受け入れ 今の自分の気持ちを受け止める。
- 相手を否定するのではなく、相手の立場や思いにも目を向ける。
- 自分も相手も大切にしながら、これからどうしていきたいのかを考えてみる。
その「在り方(アサーション)」が整ったとき、あなたの内側は新しく脱皮し、次にやってくる追い風(春の波)を逃さずに捉えられるようになります。
焦って空回りしそうなときこそ、一度立ち止まって
「私は今、何を大切にしたいのだろう?」「自分も相手も大切にするために、何ができるだろう?」

そんなふうに、自分自身に問いかけてみてはいかがでしょうか。
アサーティブコミュニケーションは、単なる伝え方の技術ではなく、自分と相手を尊重するための考え方でもあります。自分を大切にすることと、相手を大切にするこは、きちんと両立させることができます。結果を急ぐのではなく、自分自身の在り方を見つめ直す。
アサーティブな学びと実践は、あなたが次のサイクルへ飛躍するための、一番しなやかで強い「心の軸」になってくれると信じています。
アサーティブコミュニケーションに興味をお持ちのかたへ。
アサーティブコミュニケーションは、日々の暮らしや仕事、人間関係など、さまざまな場面で役立つ学びです。
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